本年度第一四半期が終了し、第二四半期に入りました。第一四半期の業績については、8月に改めてご報告させていただきます。
本日は、当社のIT事業の現状、特に主要製品であるコールセンター向けCRMソフトウェア「inspirX(インスピーリ)」についてご説明いたします。
inspirXは、日本におけるコールセンターの普及が始まった2000年代初頭より開発・販売を続けている自社開発製品です。お客様への製品提案から販売、そして個別のニーズに合わせたカスタマイズ導入までを一貫して手掛けており、これまでに約400社への導入実績があります。
当社のinspirXが競合製品と一線を画す最大の特長は、「コールセンター現場での使いやすさ」を徹底的に追求している点にあります。長年のコールセンターコンサルティングで培ったシステム要件の知見や、運営現場から得られる実践的なフィードバックを製品開発に反映することで、業務効率の向上と顧客サービス品質の最大化に貢献しています。この現場に根差した設計思想が、inspirXの競争優位性の源泉となっています。
最近のトピックとして、既存顧客である大手カード会社様、道路関連事業者様、官公庁様などから、バージョンアップ、ライセンス追加、さらなる機能拡張といった追加受注をいただいております。新規顧客としては、食品会社様からの受注も獲得しました。
inspirXは当初、メールや電話といったマルチチャネルの顧客応対管理を中心とするCRM製品として展開してきましたが、近年はその提案範囲をコールセンターのプラットフォーム全体へと拡大しています。具体的には、音声認識、音声応答、CTI(電話とコンピューターをつなぐ技術)といった要素を統合したソリューションを提供しています。
そして現在では、このinspirXに様々なAI技術を最適な形で組み込んでいくことに注力しています。音声認識、音声応答、自動回答、問い合わせ内容のAI分析、オペレーターへのAIアドバイス、蓄積データのAI分析、レポーティングなど、コールセンター運営における多様な局面でAIを活用することで、効率性と顧客体験のさらなる向上を実現しています。
昨今は、コールセンターのコンサルティングにおいてもAI選定の依頼が増加しており、これらの経験をIT事業でのプラットフォーム提案に活かし、AI時代のコールセンタープラットフォーム事業へと進化させていく方針です。