2022年3月期第1四半期決算~社長コラム第15回~

 先日2022年3月期の第1四半期の決算発表と上期業績予想の上方修正をいたしました。詳細については、こちらのリンクからご確認いただきたいと思います。

 足元の状況につきましては、IR発表通り、IT&コンサルティング事業、アウトソーシング事業ともに好調で、更に各種費用の低減や個別PJ利益率の向上など、多面的に良い状況となっております。

 IT&コンサルティング事業で好調な領域は、デジタルマーケティング関連事業と弊社独自開発のパッケージソフト(インスピーリ)事業です。これに加えてAI(遺伝的アルゴリズム)関連事業も本格的に立ち上がってきております。AIとデジタルをキーワードに各事業領域の成長戦略を立案しておりますが、それぞれの事業が流れに乗り始めた手応えを感じています。

 デジタルマーケティング事業は、企業のデジタルマーケティングを戦略面、IT面の両面から支援するビジネスで、昨年度からプロジェクト規模が拡大し、より高度で大掛かりなプロジェクトを手掛けるようになっております。

 AIに関しては、まだ具体的な公表は出来ませんが、某大手企業様と共同でのエッセンシャルワーカーのシフト管理(いつ、どこに、だれが行くか)のクラウドサービスを受注し、現在開発の大詰めとなっています。他にも製造業、不動産、サービス業などの大手企業様から引き合いも増加しています。

 また、コンサルティング事業の中でコールセンターに関するコンサルティングについても特別な取り組みをしています。コールセンターの構築は、これまではコンサルティング会社が企画設計を行い、アウトソーシング会社が業務運営を行うのが一般的でした。しかしながら、昨今はAIの組込みやデジタルマーケティングとの融合などがテーマの中心となり、企画はコンサルティン会社、運営はアウトソーシング会社というような切り分けができない内容がほとんどです。そこで創業当初からCRM領域をドメインとして、コンサルティング、テクノロジー、オペレーションを一気通貫で手掛けてきた我々グループへのニーズが一段と高まっております。企画構築と運営を高レベルでワンストップに実現し得る我々サービスの独自性と優位性をご評価いただき、昨年度から大手クライアント企業様との共同研究センターを設立し、戦略立案と運営試行を融合した研究開発に取り組んでおります。この領域も順調です。

 アウトソーシング事業についても、コロナの影響もそれほど大きくなく順調に推移しています。アウトソーシング事業は、我々グループの中でストックビジネス(継続型ビジネス)と位置付けており、グループが安定的に成長する上で大事な基盤となっています。

 発表させていただいた決算数字で例年と大きく変わった点は、第1四半期において大きな黒字を計上できたことです。例年、第1四半期は人材採用と教育研修の費用増加などもあり、利益を出しづらい状況でした。通期の業績は、上期が苦しく、下期で挽回するという構造でした。当期も採用育成等に対する投資は例年通り行っているものの、事業収益でそれらをカバーし、利益を計上出来たことは大きな進歩だと思っております。

 業績数値の発表は6月末までのものですが、現在は8月ですので9月末までの上期業績予想も上方修正させていただきました。通期についての修正はしないのか?という疑問があるかもしれません。弊社のビジネスは、継続(ストック)型のビジネスもありますが、受注型のビジネス(プロジェクト単位の受注)もあります。受注型のビジネスにおいては、営業中の案件が多数あり、それらが受注するか失注するかによって結果は変わってきます。現在はまだ第1四半期が終了したばかりで、日本全体におけるコロナの影響も不透明な部分もあります。そのような状況下で、通期業績についてはもう少し着地変動を見極める時間が必要ということで据え置きとしております。

 これからもAIとデジタルをキーワードに、コンサルティング、テクノロジー、オペレーションという我々グループのコアスキルを融合させ、クライアント企業のビジネスの成長に貢献・伴走していきたいと思います。