決算発表と今後の戦略について~社長コラム 第9回~

5月31日に決算説明会を開催させていただきました。資料をアップいたしましたが、ここでも簡単に概要を説明させていただきます。 (※決算説明会ならびに資料についてはこちらからご覧いただけます)

2017年3月期の決算数字については発表させて頂いたとおりで下方修正した数字を若干上回っております。下方修正した数字をオーバーしたに過ぎず、当初の予想数字は達成できておりません。

2018年3月期の業績予想も発表のとおりですが、今年2月に買収したタイムインターメディア社(以降TIM)の売上が12か月加算されることと、BPO事業で昨年度に受注した案件が12か月寄与することが増収の主要な要因です。一方、利益につきましては減益の数字を予想しております。TIMについてはのれんの償却もあることから増益効果として計算はしておりません。また、今後の成長のために優秀な人材の積極的な採用を継続することと、新たな技術に関するR&Dを継続拡大させること、パッケージライセンス料の売上(利益率の高い売上)を大きめに組み込んだ予想をしなかったことなどから減益の計画となっております。予想数字を上回るよう社員一同努力していきたいと思います。

今後の成長戦略ですが、まず事業領域としては今までのバーチャレクス(以降VXC)の主要領域であるCRMの領域からTIMのWeb、文教の領域に広げ、グループとしての全体の成長を目指していきたいと考えています。グループとしては技術を戦略的なコアスキルと位置付け、技術を成長ドライバーにし、技術+コンサル、技術+BPO、技術+コンサル+BPOなどの技術を組み込んだソリューションの提供と技術単独でのサービス化(ストックサービス化)の2面でビジネスを組み立て成長していくことを考えています。その為にも新技術のR&Dは戦略的に重要な投資として位置付けています。VXCとTIMで技術の交流と共同研究を実施し、VXCのサービス、あるいはTIMのサービス、更には両社の共同事業という形で新規サービスを構築していきます。

チャットボットサービスであるKiten(キテン)は共同サービスとして構築したサービスです。昨年度はその研究開発をしておりましたが、本年度は実績を作り上げる年と考えております。現在、セミナー活動や個別の営業活動を実施しているところです。

また、VXCの主要製品であるインスピーリの追加機能開発も継続しております。昨年から新たに組み込んだ機能は、Line連携、SMS連携、DMP連携などのデジタルマーケティングや新しいチャネルへの対応です。今後、企業のコンタクトセンターは電話やメールのみならず、SMSやチャットなどとの連携も考えていかなければなりません。その為の対応を実施いたしました。今後はチャットボットのKitenとの連動なども検討して行こうと思っています。

また、先日発表させて頂いたTMC(ターゲット・マネジメント・クラウド)KMC(ナレッジ・マネジメント・クラウド)PMC(パフォーマンス・マネジメント・クラウド)のxMC製品グループも今年は実績を獲得し、積み上げる年としなければなりません。KMCについてはKMCを活用することによってKMC内に蓄積されるコンテンツは、将来的にはAIが読む箱にもなり得ると考えています。また、益々拡大するデジタルマーケティングの領域において、TMCが他社のデジタルマーケティングのサービスと連携することも十分あり得ると考えています。弊社のソフトウェアサービスは、単独でも提供できかつ弊社の他のサービスや他社のサービスとも連携できるように構築していきます。

新しい技術に関する研究開発の領域においては、タイムインターメディアとバーチャレクスが共同で、AIや機械学習、あるいはブロックチェーンなどのエリアで研究開発をしていきます。現在これらを推し進める場として産学連携の研究開発センターの開設を検討しています。

10月にはホールディング体制にすることを発表させて頂きました。今後は技術の研究開発を成長の種に、そこから生み出される新たな技術スキルやコア技術を成長のドライバーとして、VXCおよびTIMのそれぞれの成長につなげていきたいと考えています。